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回遊式庭園は回遊するものか?
これは分かり切っていると思われるかもませんが、実はそんなに当たり前でもありません。回遊式庭園という概念は後世の研究者が造ったものなので、当時の人にとっては他のことの方が大事だった可能性はあります。
私も庭巡りを始めたころには、回遊式庭園は当然回遊するものと思っていましたが、実際に行ってみると「回遊?」と思う庭も高い割合でありました。そのような庭園の例をいくつか書いてみましょう。
【回遊式らしくない?例】
1:入ってすぐ主屋
まず、1つ引っかかりがあったのは、庭巡りの初期に行った縮景園の配置です。縮景園では南門 (正門) を入ってすぐ、正面に清風館 (園内で最も大きく重要な建物) があります。当時私が何となく思っていた回遊式庭園のイメージというのは庭の奥に茶室などがあり庭を回遊してそこへ行くというものでしたから、この配置には何か疑問に思うものがありましたが、当時はどういうことかわかりませんでした。

2:池が広く陸地が狭い
次に、これもかなり初期に行った衆楽園です。
池が広く陸地が狭く、そのために路が単純だと感じました。特に南部は地形が単純に感じて、回遊が面白いとは思いませんでした。

同じことが養翠園にも言えます。養翠園の東部も敷地いっぱいに池を作り、陸地は狭く、園路は単純なものになっています。