top of page

無鄰菴庭園

京都市の東山にある無鄰菴は明治時代に造られた別荘。

約3000㎡の敷地はゆがんだ三角形で、西側を三角形の底辺として門と建物(日本家屋と小さい洋館)を集め、東側の先細になった部分はすべて庭にする配置です。ヘリは木立で中央は芝生、芝生の中を東から西へ二筋の小川が流れます。

西側の家から見た時、庭は東山とつながって見え、小川は東山から流れてくるようにも見えます。芝生地は平らなようで微妙な起伏と傾斜があり、東山と小川も合わせると「川が山から出る辺りの扇状地」のよう。

路は長さも分岐もそれほど無いのですが、門から庭の奥へ向かってた歩くと、川をさかのぼり山へ入っていくというストーリーが感じられる。こういう全体構成だとか「こちらからあちらへ」というベクトルの感じられる庭は面白いと思います。

​明治以降もなんとなく(通念に従って)池を造る庭園が多かった中で、無鄰菴が芝生と流れを中心にしたのは突出して斬新だったと思います。

無鄰菴平面配置

無鄰菴庭園 私的まとめ

・地形の面では、池を廃止して二筋の流れにしたのが重要だと思う

・周囲の街を木立で隠しつつ山とはつながって見える

・西から東へ歩くと川をさかのぼり、次第に山らしくなる構成

​関連サイト

無鄰菴 (公式サイト)

無鄰庵庭園-国指定文化財等データベース

京都「無鄰菴」が“傑作”である理由。-さんち  無鄰菴庭園のディレクターによる解説

​無鄰菴庭園-おにわさん ここの無鄰菴評が個人的におもしろかったので

​アクセス

​地下鉄東西線蹴上駅から徒歩約7分

立地

​山麓の緩い傾斜地

bottom of page