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園路と池
庭園を巡っているうちになんとなく気になってきたのが「路が池のすぐそばを通っている庭と、路と池の間に築山のある庭とがあるなぁ」ということ。さらに言えば、室町時代以前の庭と江戸時代以降の庭とで違いがあるような印象も受けました。
「江戸初期諸大名の園地に見られる園路が、多くは築山などの裏側を巡るようにしてあり、桃山期以前の園路とは全く反対である」
(重森三玲 著『日本庭園史大系』 江戸初期の庭(九) より)
室町時代までの園路と池
室町時代のまでの回遊式庭園例えば鹿苑寺庭園では、 池の形は比較的単純で、路は池に沿い、路から池が見え続ける この種の庭園では多分、池の中島や半島、岸や中島の石組が見どころ。つまり見どころは池が中心
江戸時代前期の新機軸
江戸時代前期には変化が重視された。 池には細かい出入りがあり、路は部分的に池から離れ、築山の裏(池から遠い側)を通る。路面も場所によって変化し、路に起伏があることも多い。池を一周する際に橋や飛石を渡るケースもある
岡山後楽園の路
岡山後楽園の園路は、池を一周するという発想ではなく、路は路で何かの模様を描いているように見える
事例:龍安寺庭園(鏡容池)
路が池に沿っている例
事例:鹿苑寺庭園
路が池に沿っている例
事例:小石川後楽園
Cの辺りは路と池の間に人工の山が来て池が隠れる
事例:縮景園
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