鹿苑寺庭園
上下二段の構成や丸っこい鏡湖池、たくさんの島に注目
鹿苑寺の庭は山裾の斜面にあって2段になっています。
下の段は金閣と池があるところです。この池は丸っこく(細長くはなく)、大きな島が1つと小さな島や岩島があり、西から大きな半島が突き出しています(一般観光客は池の西側には入れません)。島に渡ることはできません。島や岩島がたくさんあるのは舟遊式庭園の名残だという(重森三玲著『日本庭園史大系』 鎌倉の庭(二)より)。
坂を上ったところにもう1つの池がありこれが上の段です。ただし上の段にはモノが少なく、状態もあまりよくありません。すくなくとも現在では、庭園の中心は下の段。
【鹿苑寺庭園の軸】
・島が3つまたは4つ直線上に並んでいる
・長い半島の延長上に大きな島がある。
最大の島が半島の延長上にあること、池の北部に3つの島が一直線に並ぶことも注目
池の北にあるのは、建物を順光で見せるのと建物内に光を入れるのに有利そう。
10の島(一部岩島を含む)があり、そのほかに、島扱いされない岩もある。島が多いことは鹿苑寺庭園の特徴の一つ。島には護岸石組がある。
池の北岸(金閣の東)から南を撮ったもの。3つの島が一直線に並んでいる。
石組は無く、発掘調査によると州浜(ゆるい傾斜の水辺に玉石を敷き詰めたもの)があったらしい。中島が1つある。
安民沢と鏡湖池の間は斜面になっている。金閣寺垣のオリジナルがあるのはここ。
鹿苑寺庭園 おさらい
・下に鏡湖池、上に安民沢と、上下二段になっている。
・鏡湖池は縦と横の比が1:1に近い池で、大きな半島があり、島、岩島が多い。
・路は鏡湖池に沿っていて路から池が見え続ける。
関連サイト
金閣寺-臨済宗相国寺派
鹿苑寺(金閣寺)庭園-国指定文化財等データベース
アクセス
京都駅から京都市営バス101, 205号系統「金閣寺道」下車
四条河原町から京都市営バス205号系統「金閣寺道」下車
四条河原町から京都市営バス12, 59号系統「金閣寺前」下車
立地
左大文字山山麓の傾斜地