由志園
由志園(島根県松江市)は1975年に開園した観光庭園。
不特定多数の利用が前提のためメインルートは平らに舗装されていて、起伏のある場所は限られます。路の折れ曲がりや食い違い、道端の様子、舗装パターンの違いなどで平らなりに変化をつけ、単調にならないようにしています。
観光庭園なので食事場所や土産物屋も存在します。団体用食事場所は回遊ルートのはじめに集められていてある種街のようになっています。個人向け食事場所とカフェはルートの終わりにあります。景色の良い場所に食事場所があり観光客が利用できるのは古典庭園には無い良いところです。
江戸時代の長屋門を再現したもので、ここから先は別世界という演出になる。ちなみに門の建物は案内所・休憩所になっていて、由志園に入らない人でも利用できる。
入口棟から庭に出たあたり。路が直線なので、折れ曲がりをつけることで遠くまで見えすぎないようにしている。周囲には料亭などがある。白砂のエリアに板を渡して通路にしてある点にもちょっと注目。
正面に見えるのは料亭、右端はカフェなどが入る建物で、どちらも池のそばの眺めがよい場所にある。眺めの良い席が最初から観光客用に用意されているのは現代庭園ならでは。
橋のあたりから川上側を望遠で撮影。滝があり、渓流風の流れになっている。この上流にはもう少し大きい滝がある。
庭の南西部にある脇道は4の滝の上に通じる。その脇道からは、滝の下の渓流に降りる石段の路が分岐する。
写真4の流れと橋との間は川幅が広がり池のようになっている。写真右側が上流で、4の流れからつながっている。
橋の下流には岩が多く、川の勾配が急な場所があり、岩の間を水が流れ落ちる。
ルート後半にある枯山水。これ自体が一つの庭でもあるが、風景のバリエーションでもある。
広く平らな路が平板な印象にならないように工夫されている。延段や一文字垣にも注目。写真2と比べると、垣が似ているようで違う。
ルートの終わり、建物に戻ってきたところから撮影。仕切りの向こうのにあるカフェは一段低くなっていて、手前通路からの眺めを邪魔しないようになっている。もちろん、カフェからも眺めはよい。
由志園 まとめ
・不特定多数が利用する庭なので、メインルートは平らになっている。
・道端の様子を変えるなどして単調にならないようにしている。
・平面配置やルートが、ショップやカフェを含めて考えられている(多分)。
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関連サイト
アクセス
JR松江駅から市営バスで約1時間(市営バスは遠回りのため)
JR松江駅から松江境港直行バスで約25分(ただし便数は少ない)
立地
中海にある島(船で渡れる) 。周囲は田んぼ。