白龍園
【概形・配置】
庭は洛北の山中にあり、いくつかのエリアに分かれているが、塀や垣ではなく段差によって分かれていて、大まかに言うと4段になっている。入口は一番下の段にある。入口→清風亭→白龍神社→福寿亭→鶯亭とまわって入口に戻ると約300mになる。
塀や垣が無いため、隣のエリアや園外の山と風景がつながって見える。園が段差や溝で区切られていて塀が無いというのは、イギリス風景式庭園の「ハハア」を連想させる。
【路】
傾斜地であり、石段が多い。平らな部分も飛石か砂利道であり、バリアフリー的配慮はない。場所によっては石段も半分苔に覆われているので足下注意。
路の脇は急斜面であったり、水路の溝であったりと様々。所によってはシダなどの下草が路に迫っていて、空間の広い狭いの変化がある。
【水景】
小さい池が一つ掘られていいるが目立たない。園の南部は谷筋になっていて小川がある(水は流れていなかった)。
園内は段差でいくつかのエリアに分かれている。数字はこの後の写真の番号
白龍園は傾斜地の庭園であり、このような階段がいくつもある。
園内は段差でいくつかのエリアに分かれているが、塀などが無いので別エリアも見える。奥には参道入り口や東屋も見える(東屋は木の陰で見えにくいが)。
5つあるあずまやの1つ清風亭。背景に見えるのは園外の山(街道の西にある山)。やはり塀が無いことに注目
庭の奥の方は様子が変わって自然の谷があり、杉林になっている。
庭ができた経緯からするとここが原点であり中心。路の脇に谷川がある。
通行止めになっているが、苔に覆われた路があり、赤い反り橋がワンポイントになっている。
紹介によく使われる部分。遠方には外の山、中景に下の段の木が見える。
5つのあずまや1つ、彩雲亭を見上げる。このように見上げたり見下ろしたりできる視点が各所にある。
写真の真ん中あたりに1段目と2段目の境があるのだが、ここも塀などが無いのが良い。
白龍園の私的まとめ
・山中にある庭園で、高低差によって4、5段に分かれている。
・庭園の外周にも園内のエリア間にも塀などはない。そのため、外部や隣のエリアと風景がつながって見える。
・園南部の路は谷川沿いになっている。