Linus
園路に興味を持ったきっかけ1
このサイトでは回遊式庭園の園路に注目して、調べたことや考えたことを書いてみます。
園路を重要だと思う人は少ないのか、一般向けに書かれたものは僅かしかありません。なのでほとんど独自研究です。
私が園路に興味を持つきっかけになったのは、たぶん一つには栗林公園。好きな庭の一つで何度も行っているうちに「私はどういうところを良いと思ったのか」考えるようになりました。一方で、世の中で評判の良い庭でも行ってみるとピンとこないことがあり、考えた末「ああたぶん自分は道を評価しているんだ」と気が付きました。
あと岡山後楽園。唯一の築山に上ると、明るい緑の芝生に白い道が描く模様が美しくて好きです。重森三玲が『日本庭園史大系』でこの路を褒めているのを読んだ時には嬉しくなりました。三玲はこう書いています。
「中央部の沢の池や四周の芝生と園路とが明朗新鮮であり、明るさの中に新感覚的地割が施された関係から、全体はどことなく闊達さを見せている」
「園の遊歩道や回遊道は至るところに自由自在な直線をつくり、時に交差し、またはうねりを見せて左右前後に走っている景観は美しい。」
そうそうそうなんだよ!三玲ちゃんわかってるじゃないの!(謎の上から目線)
というわけで、江戸時代の大名庭園によく行くというのが、路に興味を持つきっかけの一つだったと思います。個人的感想ですが、江戸時代の庭園は路に力が入っている気がします。室町時代以前の庭はそうでもないような気が。このあたり、専門家に訊いてみたいところですが、つても何にもないんだよなー。
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