犬島の海辺と花崗岩
- Masahiko Yano
- 11 時間前
- 読了時間: 3分
【はじめに:犬島とは】
大阪城桜門の石垣には「蛸石(たこいし)」と呼ばれる巨石があります。あの大石は岡山県の犬島(いぬじま)という小さな島から運ばれたものです。
岡山県唯一の有人離島である犬島は、花崗岩の産地として知られ、
大阪城 蛸石のほか水景園の巨石も犬島産の花崗岩「犬島石」です。
かつて銅精錬で栄え、最盛期の人工は約5,000人を数えました。
その後人口は数十人にまで減少し、アートの島として再出発しました。
精錬所跡は美術館となり、空き家は家プロジェクトとして再生し、海沿いには花崗岩の彫刻が点在します。
今回はそんな犬島のご紹介です。
【犬島の海辺と花崗岩】
ここからは犬島の海辺を写真で紹介します。
まずは島の北部にある港の目の前に、防波堤のように並ぶ岩。
この島が花崗岩の島であることが思い出されます。

犬島港から徒歩数分、犬島製錬所美術館までの道筋には石の彫刻が並んでいます。石材はもちろん花崗岩です。

一度港に戻り、そこから15分ほど歩くと島の南にあるキャンプ場に出ます。周辺には石の彫刻が点在しています。
海に向かって並ぶ石の椅子は大阪芸術大学学生の作品(作品名『スケッチ』)


瀬戸内海のおだやかな海面とよく似合います。
この椅子があることによって、椅子が向いている先の海が改めて意識されるようです。
ちょっと京都の円通寺庭園を連想しました。
円通寺庭園では、庭があることによって比叡山の見え方が変わっています。
『スケッチ』の場合、作品があることで海の見え方が変わる気がします。
【まとめ、感想】
筆者が犬島を訪問したのは、2024年8月の後半。特にイベントも無く、夏のキャンプシーズンも終わった静かな時期でした。
精錬所美術館も訪問しましたが、一番心に残ったのは海辺の風景です。凪の海、人気のないビーチ、白い砂、そして彫刻。
1人の静かな時間を大切にする人は、時期を外して犬島に行くのも良いと思います。
【基本情報】
庭の性格: 環境彫刻
作庭年代: 現代
作庭者: 大阪芸術大学学生など
アクセス:
・犬島の最寄り港は宝伝という小さな港です。
宝伝港から犬島までは高速船で10分。ただし宝伝港までのアクセスは悪く、公共交通機関で行けない日が多いのが難点です。
・犬島へは宇野港から直島、豊島を経由して行くこともできます。
便数は少ないので、事前に時刻表を確認しましょう。
公開状況:公開
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(2024年8月訪問。情報は訪問時のものです)
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