2023年8月6日
並河靖之七宝記念館とシドモアとニシキゴイ
並河靖之七宝記念館 (旧並河靖之邸) の庭の池では数匹のニシキゴイが泳いでいます。かつて並河は庭に面した座敷に大事な客を通し、手ずからコイに餌をやり、時には来客にすすめてコイに餌をやらせました。 このニシキゴイ、明治時代に来日した海外ジャーナリストたちの著作にも登場するのを...
2023年7月30日
並河靖之七宝記念館と明治という時代
京都東山界隈、大通りから路一本横に入った古い街並みの中に、明治時代の町家が記念館として保存されています。今回紹介する並河靖之七宝記念館です。 【七宝とは?並河靖之とは?】 まずは施設の名前になっている「七宝」と「並河靖之」について説明しましょう。 七宝 (七宝焼)...
2023年1月15日
天授庵庭園_再訪
天授庵庭園は路も面白い 以前にも書いたが、天授庵庭園はそれ程大きくない庭ながら路が面白い。園路の写真を撮ろうと再び訪問したので、天授庵の道順に沿って説明したい。 【天授庵庭園の路】 見学者は敷地の北から入り、方丈の北脇にある切石の通路を通って東に進む。路の脇は苔地になってい...
2022年12月4日
旧佐野薬局(商いと暮らし博物館)の庭
[個人商店の生活と庭] 愛媛県内子 (うちこ) 市にある商いと暮らし博物館(内子町歴史民俗資料館)は、旧商家をそのまま利用し、生活の様子を展示した博物館。大正時代の薬屋の暮らしを人形と当時の道具類を使って再現している 【商いと暮らし博物館について】...
2022年7月10日
本芳我邸の庭に内子の栄華を見る
[木蝋産業の栄枯盛衰][庭の一部のみ公開] 庭園というのはかつて富裕層限定のものだったので、何者の家に庭園があるかをみればその土地にどのような産業があったかがわかることもある。愛媛県内子町の場合主要産業は木蝋生産であり、木蝋生産で財を成した芳我(はが)家という一族がいる。以...
2022年7月1日
松賀屋(旧塩田邸)の庭
塩田地主の屋敷 再生中[不定期公開][利用も可] 松賀屋こと旧塩田邸は香川県三豊市仁尾町にある築100年以上の古民家で塩田地主の屋敷。40年ほど空き家に成っていて荒れていたが、2010年代に再生が始まり2022年時点でも再生の作業が続いている。下の写真に足場が写っているが、...
2022年6月23日
木蝋資料館 上芳我邸
[内子の中心的旧家がそっくり保存](室内も撮影可) 【上芳我家と上芳我邸について】 上芳我(かみはが)家は内子の旧家の1つ芳我(はが)家の分家の1つで、本家(本芳我家)とともに木蝋製造で栄えた。名字としては芳我なのだが、本家や他の分家と区別するため上芳我家と言い習わしている...
2022年6月16日
庭のあるそば屋: 下芳我邸
[利用者向け] 【下芳我家と建物について】 下芳我(しもはが)家は、大洲市の名士である芳我家の分家の1つ。他の分家との区別のため下芳我と呼び習わしている。多分坂の下の平地に屋敷があったためだと思う。芳我家の本家は木蝋製造で財を成したが、下芳賀家は造り酒屋と製糸業に転向してい...
2022年5月19日
ふなや旅館「詠風庭」は文豪や皇室ゆかりの庭
[名門老舗旅館の庭] 【ふなや:道後の老舗旅館】 まずふなやについて簡単に説明。ふなやは愛媛県松山市の道後温泉エリアにあり、江戸時代初期(1627年頃)の創業という老舗旅館。伊予鉄道道後温泉駅から徒歩3分のところにあり、北が高い傾斜地に建っている。...
2022年4月6日
盤泉荘庭園にバイタリティを感じる
[真似ではなく、内から出てくるものを] 渋いばかりが日本庭園ではない。真似ではなく自分の中から出てくるものを表現するなら、バイタリティある人はバイタリティある庭をつくるべきだろう。今回紹介するのもそんな庭。施主に似合っているかを語る前に、まずは施主についてみておこう。...