倉敷 井上家住宅の庭【前説】 倉敷美観地区とその周辺には、庭のある民家がいくつもあります。 今回はその中から、美観地区最古の町屋「井上家住宅」の庭を紹介します。 【井上家住宅について】 パンフレットによれば井上家の先祖は16世紀末に倉敷に土着し、周辺の干潟(阿知潟)を干拓した一族 。...
縁側×庭園 旧鈴木邸の実家感「この波は 須磨へつづくか 三津の月」正岡子規 【概要】 旧鈴木邸は愛媛県松山市三津にある古民家です。2021年3月に国の有形文化財に登録。2023年現在は民泊やレンタルスペース、曜日限定でおはぎカフェとして営業しています。 庭に面した縁側の席があります。...
福山城内の福寿会館庭園は天守閣が借景【福寿会館について】 福山城内にある福寿会館はもともと昭和初期に個人 (安部和助という海産物商) の別荘として建てられ、現在は福山市の施設となっています。 【敷地と建物】 福寿会館があるのは福山城公園の北東部 (旧二之丸下段北側)...
並河靖之七宝記念館とシドモアとニシキゴイ並河靖之七宝記念館 (旧並河靖之邸) の庭の池では数匹のニシキゴイが泳いでいます。かつて並河は庭に面した座敷に大事な客を通し、手ずからコイに餌をやり、時には来客にすすめてコイに餌をやらせました。 このニシキゴイ、明治時代に来日した海外ジャーナリストたちの著作にも登場するのを...
並河靖之七宝記念館と明治という時代京都東山界隈、大通りから路一本横に入った古い街並みの中に、明治時代の町家が記念館として保存されています。今回紹介する並河靖之七宝記念館です。 【七宝とは?並河靖之とは?】 まずは施設の名前になっている「七宝」と「並河靖之」について説明しましょう。 七宝 (七宝焼)...
耕三寺(2) 聴聲閣の華美な贅沢[耕三寺の原点] 「未来心の丘」で有名な耕三寺にある聴聲閣(ちょうせいかく)は、耕三寺の原点とも言える建物です。国登録有形文化財。 【聴聲閣について】 聴聲閣は耕三寺の建立者である耕三寺耕三(出生名:金本福三)が母親のために建てた住居 (1927年着手) ...
太田家住宅の庭で鞆の浦の歴史を偲ぶ古い港町の情緒を残す町、鞆の浦。 古くから潮待ちの港として栄え、万葉集にも名前が登場します。 吾妹子が見し 鞆の浦の むろの木は 常世にあれど 見し人ぞなき (大伴旅人) 古くから栄えた要因の一つが、瀬戸内海のほぼ中央というその立地です。潮が満ち来る時間帯には東の紀伊水道、...
本芳我邸の庭に内子の栄華を見る[木蝋産業の栄枯盛衰][庭の一部のみ公開] 庭園というのはかつて富裕層限定のものだったので、何者の家に庭園があるかをみればその土地にどのような産業があったかがわかることもある。愛媛県内子町の場合主要産業は木蝋生産であり、木蝋生産で財を成した芳我(はが)家という一族がいる。以...
松賀屋(旧塩田邸)の庭塩田地主の屋敷 再生中[不定期公開][利用も可] 松賀屋こと旧塩田邸は香川県三豊市仁尾町にある築100年以上の古民家で塩田地主の屋敷。40年ほど空き家に成っていて荒れていたが、2010年代に再生が始まり2022年時点でも再生の作業が続いている。下の写真に足場が写っているが、...
木蝋資料館 上芳我邸[内子の中心的旧家がそっくり保存](室内も撮影可) 【上芳我家と上芳我邸について】 上芳我(かみはが)家は内子の旧家の1つ芳我(はが)家の分家の1つで、本家(本芳我家)とともに木蝋製造で栄えた。名字としては芳我なのだが、本家や他の分家と区別するため上芳我家と言い習わしている...