

小石川後楽園の路
【はじめに】 小石川後楽園の路について紹介したいと思います。 「池泉回遊式庭園」という用語にもかかわらず、実は回遊に力を入れている庭園はそれ程多くありません。その中で小石川後楽園は、比較的歩くことを意識した設計になっています。...


頼久寺庭園と一緒に回れる高梁の武家屋敷
【はじめに】 頼久寺の庭はマニアの間ではよく知られた庭園です。 この庭のために高梁へ行くという人もいるでしょう。 ですが頼久寺の近くに、庭付きの武家屋敷があることはそれ程知られていません。 今回は頼久寺庭園と、セットで回れる武家屋敷の庭を紹介します。...


桂離宮庭園の藪と林
【はじめに】 桂離宮を参観して、意外だったことがあります。 「案外、ただの林の部分があるな」ということです。 例えば松琴亭から賞花亭へいたる途中の路沿い。 もちろん本当はただの林ではないのでしょう。ですが一見自然風で、見どころとも思われていない場所です。...


福武トレス1 数寄屋風迎賓館と小形研三による雑木の庭
福武…と言えば、福武書店(現:ベネッセコーポレーション)の進研ゼミを連想される方もいると思います。今回紹介する福武トレスは福武書店ゆかりの庭で、2024年にリニューアルオープンしました。心地よい雑木の庭です。 【福武トレスについて】...


掬月亭 栗林公園と調和する建築
【はじめに】 栗林公園と言えばこれ、という写真があります。 飛来峰から見た栗林公園 山と池があり、池の手前には木の反り橋、向こう岸には和風の建物。 この建物は風景の一部であると同時にそれ自体が興味深く、建築的にも注目されています。 今回はこの掬月亭を解説しましょう。...


臥龍山荘 不老庵と煎茶趣味
【はじめに】 「茶室(数寄屋)は抹茶を嗜むための空間だ」と考える人は多いと思います。ところが明治時代に造られた数寄屋には茶の湯の型にはまらないものが多くあるそうです。 愛媛県大洲市にある「臥龍山荘」の不老庵もそのような数寄屋の1つ。...


中津万象園の煎茶室 観潮楼
【はじめに】 中津万象園(なかづばんしょうえん)の見所の一つが、池の南に建つ「観潮楼」(かんちょうろう)。この建物は「現存最古の煎茶室」とも呼ばれ、中津万象園を訪れる際はぜひ意識してほしい場所です。 ですがそもそも煎茶室とは何か疑問に思う人もいるでしょう。...


流店 岡山後楽園の奇妙な建築
【はじめに】 流店(りゅうてん)とは岡山後楽園にある建物の1つで、建築家にも注目されているものです。 今回は岡山後楽園の奇妙な建築「流店」を解説します。 【流店の基本情報】 流店は岡山後楽園の中央よりやや東、人口の小山の東にある木造、こけら葺きの建物。東西約10m、南北約5...


雪の石谷家住宅とその庭園
【石谷家住宅とその庭園:石谷家について】 石谷家は智頭(鳥取県南部の山地にある)の商家。江戸時代は宿屋を営み、明治以降は山林地主として栄えました。 現在残る石谷家の住宅は大正8年から昭和4年にかけて造営されたもので、部屋数が40、蔵が7つという大邸宅です。主屋、座敷棟、蔵な...


披雲閣庭園を室内からも見よう
【はじめに】 香川県高松市、玉藻公園内にある披雲閣庭園は国指定名勝。建物(披雲閣)は重要文化財。 三が日など、披雲閣が公開される日に行けば、本来の視点から庭を見ることができます。 【披雲閣とは】 披雲閣は高松城主だった松平家の子孫が大正時代になって高松城内に建てた別荘です。...