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課題解決としての庭園

【前説】

人はなぜ庭を造るのか、という問題をもう少し考えてみたいと思います。

何のために庭を造るのか」では、「何のために」を利用方法という点から考えました。

​これに対し本記事では「何のために」を社会課題や施主が抱える課題という点から考えます。

【課題解決としての庭園の例】

ここからは、課題解決としての庭園の例を、課題ごとにご紹介します。

課題:都会の生活環境を改善したい

​環境を整えることは庭園の役割の1つです。特に、過密な大都市ではその必要性が高くなります。

パークスガーデン
大手町の森

課題:工事による景観破壊を修復したい

通常、土木工事は景観破壊につながります。損なわれた景観を修復して、破壊の度合いを小さくするために、庭園の技術や発想が使われることがあります。

例:

​・紅葉谷川庭園砂防施設 (写真)

・安佐サービスエリア転石庭園

紅葉谷川庭園砂防施設

課題:場所の魅力を高めたい

人が寄り付かない場所を人のいる場所へ。

​人が通過するだけの場所を人がとどまる場所へ。

​場所の魅力を高めるために庭園の技術と発想が使われています。

姫路駅前広場「キャッスルガーデン」

課題:地元に産業と雇用を産み出したい

地域おこしの手段として庭園が選ばれる例も少数ですがあります。

​島根県の大根島にある由志園(ゆうしえん)は、大根島に産業を興し、住人が出稼ぎに出ずに済むようにするという志でつくられたもの。

​高知県にある北川村モネの村マルモッタンは、ユズを使った町おこし計画がとん挫した後、代替案として始まったものです。

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北川村モネの庭マルモッタン
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