庭園意匠: 斜面
更新日:1月4日
個人的に好きなものの1つが斜面です。斜面があると庭が立体的になります。
日本庭園の中での使いかたというのは滝石組など立体的な石組をつくるか、刈込を配置するというのが目立つ気がします。中には棚田を造った例もあります。
【斜面と石組】
斜面を利用した石組と言えばまず滝石組が思い浮かびます。
天龍寺曹源池庭園などが有名です。
徳島県の願勝寺にある滝石組も、手法から天龍寺同時代と推定される古い滝石組です。
斜面を利用した石組は滝石組以外にもあります。
香川県東かがわ市の宝光寺庭園では石を横に並べた石組が何列にもなっていて棚田のようです。
比較的新しい例ですが香川県、小豆島の願勝寺では本堂前の斜面を庭園とし、土留めを兼ねて多数の位置を立てています。
【露頭の斜面】
露頭とは岩盤や地層が露出している場所のこと。
岩盤の露出した斜面を取り入れた庭園も時々あります。露出した岩盤を取り入れる場合、その地域の地質の影響を直接受けます。
次の童学寺、桂国寺はどちらも徳島県の例で岩質は結晶片岩という変成岩、円通寺の場合は岡山県で花崗岩です。
【斜面と刈込】
地面を保護する意味も含めて斜面を刈込で覆うことがしばしばあります。
高知県の神峯寺では本堂前の石段の両側を様々な形の刈込で覆っています。
【棚田】
斜面に棚田を造った庭園もあります。
写真は京都府南部にある水景園。1995年に開園したけいはんな記念公園の一部です。
【その他の斜面】
その他の斜面について、写真だけ載せておきます。
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