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平山郁夫美術館の庭園

更新日:2023年8月9日

[おだやかな平庭]

広島県の生口島(いくちじま)にある平山郁夫美術館(ひらやまいくおびじゅつかん)は、日本画家平山郁夫の作品を展示する美術館です。

【庭について】

平山郁夫美術館には中島健氏作庭の庭園があります。中島健は吉田茂邸など政財界要人の邸宅に庭を造ったことで知られる人です。

庭があるのは門から主建築へのL字型のアプローチに沿ったところですが、塀があるので庭園は見えなません。来訪者は館内に入ってから初めて庭園を目にするようになっています。意図的にこのような演出にしたのだとと、建物を設計した今里隆氏の著書に書いてありました。

館内に入ると、ロビーから庭園がよく見えます。平らな庭で、ロビーに近い側は白砂を敷き遠い側はディコンドラをグラウンドカバーにしています。低くなだらかな刈込がいくつかあるのは、島に見立てているのでしょう。その中にひょうたん型の小さいものが1つあるのは、生口島の西2kmにある小さな島、瓢箪島です。子供の頃の平山郁夫も、瓢箪島を見て育ったのでしょうか。

全体としては瀬戸内海をイメージし、おだやかな庭となっています。


【平山郁夫美術館について】

なぜこの島に平山郁夫美術館があるのか?それはこの島が画伯の出身地だからです。それを意識してか、平山郁夫の子供時代の絵も展示するなど、彼の人となりを見せる展示となっています。私が訪れた日には館長が団体客に向けて平山氏の子供時代のことなどを解説していました。

「…兄は後々まで『私の原点は瀬戸内の風土である』と語っていました」

あとで聞くと、館長は平山画伯の実弟で平山助成という方だそうです。

建物の設計は、両国国技館などの設計で知られる今里隆氏。内部にミュージアムショップとカフェもあります。また展示内容にもよりますが、展示を含めて撮影可能なことがあります。


【どんな人におすすめ?】

・モダン和風が好きな人

・おだやかな平庭が好きな人

・平山郁夫、今里隆、中島健のいずれかが好きな人

・耕三寺、未来心の丘に行く人(すぐ近くなので)


【基本情報】

施設の性格: 美術館

庭の性格: ロビー、カフェラウンジから見える景色

作庭年代:現代

アクセス:

・車利用

しまなみ海道生口島北ICから12分または生口島南ICから15分

駐車場有り(耕三寺博物館と共用)

・自家用車利用が便利だが、一応船、バス、徒歩、自転車で島へ渡ることもできる

公開状況:利用者向け


【to learn more】

今里隆『屋根の日本建築』NHK出版2014年




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