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ふなや旅館「詠風庭」は文豪や皇室ゆかりの庭

更新日:11月4日

[名門老舗旅館の庭]

【ふなや:道後の老舗旅館】

まずふなやについて簡単に説明。ふなやは愛媛県松山市の道後温泉エリアにあり、江戸時代初期(1627年頃)の創業という老舗旅館。伊予鉄道道後温泉駅から徒歩3分のところにあり、北が高い傾斜地に建っている。

【文豪や天皇家ともゆかり】

明治時代にはすでに老舗旅館として名高かったようで、夏目漱石が松山赴任中にふなやを訪れた際「はじめてのふなや泊りをしぐれけり」の句を詠んでいる。

1950年には昭和天皇が宿泊(後述)。その後も度々皇族の方々が利用されている。

【詠風庭について:自然風の庭と川席、足湯】

庭は建物の南にあり、林の中を小川が流れる自然風の庭。2階ラウンジなどから見ることも庭を歩くこともできる。

まずラウンジだが、玄関(敷地北側。建物2階)を入って右奥がカフェラウンジで、ここからは庭を見下ろすことができる。上から見ると建物に近い側はよく木が茂っていて、木の間に東屋の屋根が見え、小川らしきものもちらっと見える。少し目を上げて建物から遠い側を見ると茅葺の旧門が見える。旧門を入ったあたりは少し広場状になっているようだ。

次に、庭を歩いてみる。庭を歩くには旧門から直接入る方法もあるようだが、私は先に2階ラウンジでお茶したので、玄関ロビー奥の階段で1階に降りる。地味な小さい戸口から外に出て、少し石段を下りると庭に出る(つまり、庭は1階よりさらに下にある)。木が茂って日陰になっていて、小川のせせらぎが聞こえる。小川のそばには川席があり、予約すればここで食事もできるそうだ。少し進むと足湯がある。2階から見えた屋根はこの足湯のものだったようだ。木々の間をさらに進むと少し開けた場所があって旧門が見える。この旧門は日中開いているという事前情報があったのだが、私が行った日・時間には閉まっていた。


全体的には自然風な印象で、石や景物は控えめ。木陰や小川があって涼し気な感じ。象徴主義・造形主義の人には物足らないかもしれないが、憩いの空間なので道後を訪れた際には寄ってみるのも良い。

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