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由加山蓮台寺 客殿庭園の急傾斜

更新日:2023年12月3日

両参り、という習慣がある。2つの寺または神社をセットで参拝することだが、有名な両参りの1つが、香川県の金刀比羅宮と岡山県の由加山との両参りだ。

瑜伽山蓮台寺(ゆがさんれんだいじ)は岡山県倉敷市児島地区の山中にある真言宗の寺院で厄除けの寺として人気がある。「由加山」と書くこともある。お寺なのに柏手(かしわで)の音も聞こえて最初はびっくりしたが、これは古くから神仏習合の神「瑜伽大権現」も祀っているため。


【蓮台寺客殿について】

岡山藩主池田家の人が蓮台寺を訪れた際に泊った建物。円山応挙晩年の作「竹鶏図」や、狩野派の絵師による障壁画があり、これら絵画も含めて県の重要文化財に指定されている。また、御成りの間には上段の間よりさらに上の上々段の間があるが、上々段の間の現存例は全国的にも非常に珍しい。


【蓮台寺客殿庭園について】

庭園は客殿(有料公開)裏の斜面にあり、傾斜が急なことと、石段などの建造物に囲まれていることが景観上の特徴となっている。

客殿の縁側から見ると斜面は目の前にあり、高さもあるので急角度で見上げることになる。見上げれば斜面の上には蓮台寺の奥の院(権現堂)がある。

斜面右には奥の院参道の石段がある。庭が石垣に接するところは、石垣の壇状になっている。石垣の基礎固めなのだろう。それぞれの段に、木が1本とか、灯篭1基だとかが載っている。

斜面左には奥の院に通じる屋根付き木製回廊がある。この木製回廊は箱をずらしながら並べたような特徴的な形で、蓮台寺庭園のアイコン。庭のこちら側(左側)には土留めも兼ねて石が多い。


【基本情報】

・施設の性格:仏教寺院

・庭の性格:接客空間を飾る庭園

・作庭時期:江戸時代?

・作庭者:不明

・アクセス:

JR児島駅からタクシーで約15分

瀬戸中央自動車道「水島IC」から約10分

駐車場有 (由加神社の駐車場とは別なので注意)

・公開状況:公開(有料。蓮台寺客殿の一部として)

【外部サイト】

【参考図書】

『岡山の名庭』 山陽新聞社編 1992年



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