後楽園の路
更新日:9月29日
見るだけの庭園とは違って、歩く庭園には園路の面白さがあります
それは岡山後楽園もそうです
岡山後楽園は中央に芝生エリア、周辺に林と大まかに分かれていて、路の様子も違っています
【1.伸びやかな路】
岡山後楽園でまず目につくものの1つが、明るい緑の芝生と白い路の組み合わせです。配色も爽やかで、大胆な直線とおおらかな曲線も気持ちのよいものです。写真右下に橋が見えますが路に溶け込んだ土橋で、何事もなく路が続いているように見えます
岡山後楽園の園路は非常におおらかです。庭園が広ければ園路のカーブが緩くなるのが一般的傾向ですが、それにしてもおおらかなのは、表にしてみるとよくわかります
| 面積 (ha) | 平均曲率半径 (m) |
浜離宮恩賜庭園 | 25.0 | 16.4 |
栗林公園 | 16.8 | 24.8 |
岡山後楽園 | 11.4 | 46.1 |
兼六園 | 10.1 | 14.8 |
六義園 | 10.0 | 17.0 |
平安神宮神苑 | 8.5 | 14.6 |
小石川後楽園 | 7.7 | 12.6 |
桂離宮庭園 | 5.8 | 9.2 |
【2. 岡山城天守へ向かう軸】
直線の路のうち2本は岡山城天守の東端に向かうように伸びています
どのような意図でこうなったのか私にはわかりません
【3.意外とバリエーション豊富】
岡山後楽園を隅々まで歩くと、また違った様子が見えてきます
飛石、狭い路、暗い路もあり、バリエーション豊富です
変わった路を1つ紹介します
延養亭の近くにある飛石の路です。
写真やや左上とやや右下に小さな滝が見えるでしょうか?
2段の滝の1段目と2段目の間に路があるという、珍しい配置をしています
残念ながら現在は通行止めになっていますが、滝の間の路を歩くのはワクワクする体験だったでしょう
まったく個人的なお気に入りを1つ紹介します
延養亭近くので曲水を渡る飛石なのですが、ポイントは路の入り口です
生垣に穴をあけてそこを通るようになっています
ここも現在は通れないようですが、抜け道感があって覗くだけでも楽しいです
【まとめ】
岡山後楽園の路には2系統の面白さがあります
庭園の中の方を見に注目すれば、芝生を横切る白い路は明るくのびやかな印象です
一方庭園の周辺部にはもっと細かくマニアックな路があります
岡山後楽園を訪ねる際には頭の片隅にでも置いておいてください
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