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真光寺庭園「寿石庭」

更新日:2023年6月20日

[この路が美しい]

枯山水といえば書院や方丈から見るものというイメージがあるが、今回私が訪問したのはお寺の前庭で、本堂、庫裏、客殿への通路になっている枯山水。愛媛県新居浜市にある真光寺の庭園「寿石庭」。


【真光寺について】

東照山 真光寺(とうしょうざん しんこうじ)は曹洞宗の寺院。公式サイトによると創建は約500年前と伝えられている。ただし(これも公式サイトによると)1585年(天正13年)、秀吉の四国攻めの際に建物も記録も焼けている。寺はその後1659年(万治2年)に再建された。


【庭について】

真光寺には4つの枯山水があるが、今回取り上げるのは前庭の「寿石庭」。山門を入ったところから本堂前、庫裏前に広がる。本堂、客殿、庫裏に通じる敷石の路が白砂の庭を貫き、庭を区切っている。区切られた各区画にそれぞれ敷石を配置している。


作庭者の吉河功は重森三玲に指示した人物で、そういえば重森にも「四神相応の庭」という、これと似た庭の作品がある。ただし、作家の主張が強い四神相応の庭に比べると寿石庭はお寺らしさに気を使っていてフォーマルな感じがする。なぜそう感じたのか考えてみると、たぶん砂が白いから(四神相応の庭は砂がカラフル)。白砂の中を路がまっすぐ通っている様子に凛として折り目正しい美を感じる。路は長方形の石による舗装(これもフォーマルな感じ)で飾り気は控えめだが、よく見るとグレーの縁取りがしてあって路のラインを目立たせている。



【外部サイト】

曹洞宗 東照山 真光寺 (公式インスタグラム)



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