香川県立図書館前庭「清風去来の庭」
更新日:2023年9月22日
【庭について】
「清風去来の庭」(せいふうきょらいのにわ)は香川県立図書館・文書館の庭。禅僧でもある枡野俊明氏の作。1994年。道路や駐車場から玄関までの通路と、ニレなどの植栽、通路の両側にある楕円パターンに石を並べた文様からできている。植栽は建物の横や裏にも続いているが、通路は建物の前にしか無い。なのでこの庭は実質的に前庭だと思う。
通路は色にばらつきのあるレンガで舗装してある。通路の両側には並木があり、木の根元を囲むような形で楕円の繰り返し模様がある。この模様のうち通路側は低い縁石。一方、通路から遠い側の模様には石を並べて、石組とも石造彫刻ともいえるようなものになっている。
【雑談】
この図書館には何度も行ったことがあるけれど、枡野俊明氏の名前を知るまでは庭園という意識があんまりなかった。自分が知らずになじんでいた場所が実は俊明氏の庭だと知ってなんか面白い。通路脇の石について、庭だと認識していなかった時から何か心に引っかかるものがあったけれど、改めてみると俊明さんのほかの庭と共通する石遣いがあるような気がする。俊明さんのサイトで作例としてピックアップされているけど、お気に入りの作品だったりするのか、それともほかに理由があるのか。
高松にはほかに高松市斎場にも俊明さんの庭がある。斎場の方は施設の性質上、庭の見学だけに行くのもちょっとためらいがあるが、こちらは図書館前庭だから行きやすい。
【基本情報】
・施設の性格:図書館
・庭の性格:前庭、通路。図書館の環境
・作庭時期:現代
・設計:枡野俊明
・公開状況:開館時間中出入り自由
・所在地:日本、〒761-0393 香川県高松市林町2217−19
・アクセス:
JR高松駅からことでんバスサンメッセ・川島・西植田線に乗り「県立図書館前」下車 徒歩3分
【外部サイト】
枡野俊明+日本造園設計 (枡野俊明氏 公式サイト)
俊明氏のプロフィール、作庭姿勢、作例などが掲載されています。
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