庚申庵史跡庭園は俳人の侘び住まい
更新日:2023年12月23日
【概要】
愛媛県松山市にある庚申庵(こうしんあん)は江戸時代の俳人栗田樗堂(くりた ちょどう 1749~1814)が建てた草庵です。1949年、愛媛県史跡に指定され、現在は庚申庵史跡庭園として公開され、茶会、句会、文化講座なども開かれています。
【栗田樗堂とは】
庚申庵を建てた栗田樗堂は町方大年寄も務めた有力商人で俳人でもあります。当時の全国ランキングにも載るハイアマチュアで、1790年代には小林一茶も二度樗堂を訪ねています。その後も一茶と手紙での交流は続きました。
この栗田樗堂が52歳の時(1800年)、引退後の住まいとするために建てたのが庚申庵です。
【庵と庭園の現状】
庚申庵の敷地は松山市街にありビルに囲まれています。東西50m南北15mほどの敷地の西側は管理棟や広場となっており、東側半分が庭と庵です。
庭園は池泉庭で主に庵の南にあり、庵から眺めるようになっていますが、多少歩くこともできます。2ヵ所に藤棚があり、例年藤祭りが開かれています。
【基本情報】
・施設の性格:引退した人物の簡素な住居
・作庭年代:江戸時代
・施主:栗田樗堂
・所在地
愛媛県松山市味酒町2丁目6-7
・アクセス
JR予讃線松山駅から徒歩10分
駐車場なし。周辺にコインパーキング等あり
・公開状況
通年公開(無料)
建物は有料で貸切利用することができる
(2019年4月訪問。情報は訪問時のものです)
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