都会の庭:OTEMACHI ONE GARDEN
更新日:1月16日
【前説】
人口の多さや都市問題に対応する必要から、東京には多数の庭園が造られています。今回紹介する OTEMACHI ONE GARDEN (おおてまちわんがーでん) もその1つ。すでに紹介したファーストスクエアガーデンや大手町の森とはまた違った様子が見られます。
【OTEMACHI ONE GARDEN の概要】
2022年に完成したOTEMACHI ONE GARDEN は東京、大手町の複合施設 OTEMACHI ONE の前庭的な存在です。
3,000㎡の芝生広場を含む6,000㎡の緑地は、通路、イベントスペース、休憩場所などとして利用され、大手町のオフィス街では数少ない、屋外イベントのできる空間となっています。また公式サイトによれば「都心のクールスポット形成やカーボンニュートラル、生物多様性など周辺環境にも貢献」するものです。
OTEMACHI ONE GARDEN はおおまかに7つのゾーンに分けることができます。
具体的には
皇居御堀端に面した森である「インペリアルフォレスト」
内堀通りから人を迎え入れる空間である「ゲートウェイプラザ」
建物に沿ったベンチと水景「ENGAWAテラス」
芝生のオープンスペース「インペリアルグリーン」
インペリアルグリーンに沿った花畑「フラワーガーデン」
水景施設「シェードガーデン・ウォーターガーデン」
木陰の中に少人数で集まれる場所「サクセションフォレスト」
の7つです。
【個人的注目点】
個人的に一番気に入ったのがサクセションフォレストです。
幾つかのテーブルセットが置かれていますが、テーブルの間は細い木の木立と飛石の通路で区切られ、隣の席が気にならないようになっています。通路以外の地面は白砂の部分とシダなど下草の部分があり、なんとなくうっすらと日本庭園の感じもします。下草が豊富で微妙に通路にかかっているのも個人的ポイントです。
【ファーストスクエアガーデンや大手町の森と比較】
同じ大手町にあるファーストスクエアガーデンや大手町の森とは歩いて10分以内の距離ですが、人の行動はかなり違う印象を受けました。
ファーストスクエアガーデンや大手町の森では長時間ベンチに座って読書や仕事をする人が見られました。一方 OTEMACHI ONE GARDEN では人は次々と入れ替わり、おしゃべりや短時間の休憩をして去っていきます。これは物理的に明るく広いことや、囲われ度が低いことが関係しているのかもしれません。
OTEMACHI ONE GARDENは明るくオープンな前庭という感じです。
【まとめ】
OTEMACHI ONE GARDEN は内堀通りに面した好立地にあり、オープンな前庭という雰囲気の庭です。座れる場所や水景施設もあるので、街ブラの際などちょっと一息ついてはいかがでしょう。
【基本情報】
立地:東京都心のオフィス街、皇居近く
所在施設:OTEMACHI ONE
所在施設の性格:ビジネスセンター (オフィス、カンファレンス、ホテルなど)
庭の性格:施設前庭、オープンスペース
作庭年代: 現代
設計: Office ma (ランドスケープ)
アクセス:
地下鉄「大手町」駅から徒歩5分
JR「東京駅」(丸の内中央口) から徒歩14分
公開状況:公開 (無料)
(2023年10月訪問。情報は訪問時のものです)
【外部サイト】
OTEMACHI ONE GARDEN (公式)
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