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北川村モネの庭「ボルディゲラの庭」のまばゆい光

更新日:2023年8月3日

[まぶしい白!強烈な光!]


高知県にある北川村モネの庭マルモッタン(以下「北川村モネの庭」)は本家以外で唯一、「モネの庭」の名の使用を公式に認められている。最も有名な「水の庭」(スイレンの池のある所)以外にも幾つかのエリアがあり、ボルディゲラの庭もその1つ。モネが地中海沿岸の町で描いた一連の絵をイメージしたオリジナルの庭だ。


【そもそもボルディゲラとは】

そもそもボルディゲラの庭の「ボルディゲラ」とは何なのか。ボルディゲラを知らなくても、リヴィエラという名は聞いたことがあるだろう。リヴィエラ地方は北イタリアの保養地で、そこにある町の1つがボルディゲラ。モネは44歳 (43歳?) の時にルノワールと一緒にこの地方をスケッチ旅行し、のちに一人でも再訪して30点以上の作品を描いている。北フランスの人であるモネにとってボルディゲラの光と色彩は強烈なものだったようだ。友人である画商にあてた手紙からも興奮した様子が見て取れる。

「あらゆる物が玉虫色にきらめき、パンチ酒のような赤色の炎を上げている。素晴らしい風景だ」

「たぶん青とバラ色を嫌う者たちをわめかせることになるだろう。というのも僕が描こうとしているのは、まさにこの夢のような光、この輝きなのだから。」

「やっと、風景を本当に感じられるようになったので、思い切って桃色と青色の色調をすべて取り入れようと思う。ここはまるで桃源郷だ、すばらしい。」

(手紙の文言は北川村モネの庭マルモッタン 公式サイト 20周年記念ページより引用)

北川村モネの庭の公式サイトによれば、ボルディゲラで描いた一連の作品は好評を博し、ボルディゲラへの旅はその後の作品やジヴェルニーでの庭作りにも影響を与えたという。


【北川村の「ボルディゲラの庭」について】

北川村モネの庭は山中の傾斜地にあるが、ボルディゲラの庭があるのは山側に入った奥の方。北川村モネの庭入口からだと、駐車場→受付→水の庭遊びの森→ボルディゲラの庭、という順になる。

遊びの森の木陰を抜けてボルディゲラの庭に出ると、一気に光があふれる。そこは南向きの傾斜地で高木はほぼ無い。視野の中で大きな割合を占めるのは白がまぶしい石垣と地面を覆う白い石である。オリーブやサボテンなどが点在し、乾いた風景を造っている。白い石の隙間から、草がまばらに顔を出し、青や黄色の花を咲かせている。

傾斜地にある庭には上部まで道がついている。庭の上部にはレンガ色の屋根の小屋があり、テラスは展望台になっている。ここから南を見下ろせば、ボルディゲラの庭の地中海風の風景、少し目を挙げれば奈半利町の街、その向こうには太平洋までも見通すことができる。


以前ここには「光の庭」という名の庭が有り、やはりトロピカルな植物が植えられていたが、リニューアル後の「ボルディゲラの庭」は白い石を多用し、光の印象が一層強烈な庭となっている。北川村モネの庭に行くときは「ボルディゲラの庭」まで足を延ばすことをすすめたい。


【どんな人におすすめ?】

・光と色彩が好きな人

・地中海風が好きな人

・パンチのきいた庭が好きな人

・北川村モネの庭に行く人


【基本情報】

・施設、庭の性格:観光庭園

・作庭時期:現代

・公開状況:公開 (有料)







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