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耕三寺(4)境内の建築と配置など

更新日:1月13日

[対称配置と高低差 ほか]

耕三寺紹介の続き(最後)。耕三寺には未来心の丘と聴聲閣が目当てで行ったのですが、現地に行くとほかにも様々なものが目についたのでここで紹介します。


【建築と配置】

耕三寺中心部の建物群は日光東照宮などの有名建築を模したもので、極彩色で壮麗なものです。戦後復興期から高度成長の頃、耕三寺は「西の日光」と呼ばれる観光地でした。駐車場から耕三寺へ向かう途中、廃業した土産物屋の跡があり、かつて人気の観光地だったことが想像できます。


オリジナルを知っている人が増えるとコピー建築群は人気を失ったようですが、そう馬鹿にしたものでもありません。「再現が容易でないもの」などとして15の建築(別のところで紹介した聴聲閣を含む)が国の登録有形文化財に指定されていて、高い技術で建てられたことがわかります。


建築以上に私の気を引いたのが配置です。対称配置に加えて、下の段から上の段を見上げる構成が耕三寺の景観を造っています。耕三寺の主要部は南が高く、北が低い3段になっていて、重要建物は南北を軸として厳密に左右対称に配置されています。具体的には山門、中門、礼拝堂、五重塔、孝養門、本堂が一直線に並び、中門の左右には羅漢堂東と羅漢堂西が、五重塔の左右には僧宝蔵と法宝蔵が、孝養門の左右には信楽殿と至心殿が建っています。

写真1枚目は中門を入った所から奥を撮影したものですが、灯篭、礼拝堂(灯篭で半分隠れている)、五重塔(一つ上の段)が軸線上にあるのがわかります。五重塔の両側に写っているのが僧宝蔵と法宝蔵です。有料エリアのゲートまでもが対称配置であることにちょっとニヤッとします。


【その他】

耕三寺境内には系統の異なる雑多なものが詰め込まれてるので、ハスがあり、羅漢像があり、池庭があり、お城風の怪しい建物までがあります。

これら1つ1つは特別なものとは言いませんが、景色の多様性やごちゃごちゃ感が好きな人に良いかもしれません。


【どんな人におすすめ?】

・派手な建築の好きな人

・しまなみ海道、生口島に行く人


【基本情報】

施設の性格: 一応仏教寺院。実態としては美術館かテーマパークに近いかも

庭の性格:

作庭年代:現代

アクセス:

JR尾道駅からバスで約1時間「耕三寺 」バス停下車

生口島南IC、生口島北ICから車で10分余り

公開状況:公開(有料)

(2022年8月訪問。情報は訪問時のものです)




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