解説書には載らない素通り式庭園(仮)
更新日:4月1日
【前説】
個別の庭園を紹介するときに、「この庭の形式を何と書いたらいいのか」「なんと分類したらいいのだろうか」と迷うことはありませんか?とりあえず「回遊式庭園」とか「鑑賞式庭園」とか書いてみたけれど自分でも「なんかこれ違うかも」と思うことはありませんか?私はよくありました (今でも少しはあります)。例えばお寺の門から本堂までの通路や通路脇を手入れして庭園らしくしているのは何式に分類すればよいでしょうか?
私が庭園の紹介を書き始めて間もない頃はこのような例も無理に回遊式なり鑑賞式なりに当てはめていました。ですが回遊式庭園というのは庭にしばらくとどまって庭で何かするようなものですし、鑑賞式というのは建物の中から見るものです。なのでこのような庭を「回遊式、鑑賞式、舟遊式」のどれかに当てはめるより、「素通り式 (仮)」という分類を新しく立てた方が良いと思いました。
そう思って見ると、回遊式でも鑑賞式でも舟遊式でもないような庭はたくさんあります。枯山水に分類できることもありますが、できないことも多いです。
以下にそのような素通り式庭園(仮)を集めてみました。
【本堂前の通路、前景】
すでに書いたように、本堂までの通路の庭は素通り式庭園の例になります。お寺に用がある人というのは大体本堂か寺務所か、どちらにしても建物に用があるので、本堂前の庭を回遊も鑑賞もしないのです。
【その他建物前】
お寺以外でも、玄関までの通路になっている庭は大体素通りされるものです。
【建物脇の通路】
建物の正面だけでなく、建物脇の通路が庭園になっていることもあります。これらの庭園も基本的に素通りされるものです。
【つなぎの空間】
【門外】
門外、門前の飾りのような庭園もあります。
Comments