

庭園と人文景観
庭のモチーフとなるのは自然景観とは限らず、田畑や路、町並みなど人が造った景観(人文景観)を造ることもあります 農作業をする人や道を往く人を配置して景観を演出することさえ行なわれました 【橘俊綱 伏見亭の人文景観】 早くも平安時代には、庭に人文景観を再現した例があります...
2023年7月13日


後楽園の路
見るだけの庭園とは違って、歩く庭園には園路の面白さがあります それは岡山後楽園もそうです 岡山後楽園は中央に芝生エリア、周辺に林と大まかに分かれていて、路の様子も違っています 【1.伸びやかな路】 岡山後楽園でまず目につくものの1つが、明るい緑の芝生と白い路の組み合わせです...
2023年6月29日


栗林公園で路の技法を学ぶ
歩く庭には歩く庭の演出と技法があります。それは見るだけの庭とは楽しみ方も方向性も違うからです。庭に使われている技法を見れば、庭の楽しみ方や庭の設計思想を考えるヒントになるかもしれません。 というわけで栗林公園を例に、歩く庭の技法、特に路の技法を見ていきたいと思います。...
2023年6月23日


磐座は日本庭園の源流なのか
「磐座は日本庭園の源流だ」と、一般向きの解説本には時々書かれています。 重森三玲 ・完途氏のように、磐座を日本庭園の源流だと主張する研究者もいます 。 ですがこれはどれくらい文字通りに受け取ってよいものでしょうか。 由加神社(岡山県)の磐座...
2023年2月24日


庭園と立地
「この庭はなぜこういうデザインなのか」を考えるとき、立地も重要な要素になると思う。不利な要素があればどう克服し、有利な要素があればどう活用するか、それによって庭園のデザインも変わってくるはずだ。まず克服例、その後活用例を見てみよう。...
2023年2月23日


日本の庭園と眺望
庭園と眺望について、昔の人はどう考えていたのでしょうか。それがわかる1つのエピソードが『今鏡』に残されています。登場人物は白河上皇と、『作庭記』の著者とされる橘俊綱です。 【白河上皇と橘俊綱の会話に見る庭園観】 白河院、一におもしろき所は、いづこかあるとゝはせ給ひければ、一...
2023年2月11日


借景は見せたいものだけを見せる
日本庭園の良く知られた技法に借景があります。外の景色を庭の景色として取り入れる技法です。 その事例に当たると、外の景色をそのまま見せるのではなく見せ方をコントロールしていることが分かります。 今回はそのような事例を紹介しましょう。 【 借景の事例 】 円通寺庭園の場合。...
2022年2月23日


庭はいつだって「ここではないどこか」
庭には時代時代の、あるいは集団のあこがれや願いが反映される。そういう意味で庭はいつも「ここではないどこか」なのだ。 多分一番有目なのは浄土式庭園が西方浄土を表すという話だろう。西方浄土は阿弥陀如来が住むという浄土で、仏教における理想世界の1つだ。 平等院庭園の「浄土」...
2022年1月22日


庭の撮り方について考えたこと
1.発想的なこと 2.技術的なこと、小技的なこと 【発想】 人を入れる 人の姿を入れることで臨場感、スケール感等を出す 天龍寺庭園と人のシルエット 商いと暮らし博物館の座敷、庭、人形 岡山後楽園の山と人 写っている人の後について奥に進むようなイメージで撮る...
2022年1月15日